新しい教育へ〜長澤佳則〜

教育コンサルタントとしての活動報告をしております

教え子が教えてくれた教育の深さ

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教え子との再会


私が大学生の時に学習塾で教えていた生徒と15年ぶり(?)に会いました。

私が35歳、彼が30歳の年。

塾で教えていた時は、大学生と中学生という関係から年齢の差を大きく感じていましたが、お互い30代になってしまえば、教師と生徒という関係は1ミリも感じません。

大学生の時は、人生経験が少なく人間力も低かったので、人のマネをしたり、表面的なもの(外見や言葉)を繕って塾で教えていました。

振り返ってみても、家族を大切にできない、自分勝手で最低な人間でした。

 


教え子は現在、大手の営業コンサル会社で勤めていて、私の悩みなどを聞いて様々なアドバイスもしてくれました。

今は彼が「先生」で私が「生徒」です。

 


そんな中で、塾時代に私が彼に渡したプリントについて、彼が話をしてくれました。

卒塾の時に私が生徒一人一人に適した寓話をある本から選び、それを印刷して渡したそうです(私は完全に覚えていませんが)。

 


「今はこの寓話の意味がわからないと思うが、大人になったら理解できるようになる。捨てずにとっておいて。」という私の教えを守り、彼は今もなおそのプリントを家に保管しているとのこと。

転職を考えている時にふとその寓話と私の言ったことが頭に浮んだそうです。

寓話を読み直したところ、意味がわかるようになり、今もなお彼の心の支えになっているそうです。

 


繰り返しになりますが、私は塾で教えていた時、道徳心を後回しにするような幼稚な人間でした。自分のことを棚に上げて、塾の生徒に説教じみた事をたくさん言っていたと思います。

 


そんな私でも、教え子の人生に良い影響を与えることができていたというのは、正直驚きでした。

 

完璧でなくても先生でいていい


ほとんどの教員は自分のことを棚に上げて、説教したりします。私もそのうちの1人でしたが、そういう教員を見ると、「あなたがそのようなこと言える立場にありますか?まずはあなた自身が改善すべきなのでは?」と常に批判している自分がいました。

 


今回教え子と話をしてわかったことがあります。

先生は完璧でなくても、生徒に何らかのよい影響を与えることができるということ。

 


教育の奥深さを教え子が教えてくれました。

 


素敵な1日をありがとう!