新しい教育へ〜長澤佳則〜

教育コンサルタントとしての活動報告をしております

中学生が小学生の先生!

投稿2回目である今回は、私が今年度新たに実施したある活動をご紹介致します。


それは、中学生が小学生に英語を教えるという活動です。

私の勤めている学校の敷地内に、本校付属の小学校があります。
付属小のほとんどの生徒が本校の中学校に進学していますが、これまで小学生と中学生の交流はほとんどありませんでした。

 

昨年の3月に付属小学校の先生方と意見交換をする機会がありまして、小学校では放課後に週2回、「英検の講座」があることを聞きました。

そこで、付属小学校出身で英語ができる中学3年生を補助生徒として講座に連れて行ってもよいかと尋ねたところ、小学校の先生方は快く賛同してくれました。


私が担当している中学3年生に付属小学校出身者で英語が得意な生徒が多くいたため、彼らを集い、
「小学校の先生方に中学で成長した姿を見せに行こうよ!」
「教えることで知識の定着ができ、さらには人に説明する力が高まるよ!」
「小学生の憧れの的となったり、感謝されたりすると、自分をもっと高めようと頑張ることができるよ!」
などと彼らがやる気になってくれるように説得をしました

小学校の英検講座が5級から3級まであるため、英検3級以上をすでに取得していることを条件として、前期と後期合わせて、20名を超える付属小出身の中学三年生がこの活動に参加してくれました。

5月から始まり12月まで小学生の英検講座に中3生がサポートに行きましたが、彼らが積極的にこの活動に参加してくれたことに本当に感謝をしています。

 

毎回サポートに行った後に書く振り返りシートには、
「小学生のお手本となれるように、さらに上の級の英検にチャレンジしようと思います!」
「もっと上手に教えられるようになりたいので、高校生になってもこの活動に参加したいです!」
「人に教えることがこんなにも大変であるとは思っていませんでした。でも小学生が私の説明に理解してくれた時に、感謝と笑顔をくれ、とてもやりがいを得ることができました。将来、学校の先生になりたいです!」
などと彼らがこの活動から多くのことを学んでいることがすごく感じられました。

また、今年度の活動の振り返りを付属小学校の先生と行った際には、
「やんちゃだった〇〇君がこんなにもしっかりしたお兄さんになっていたことに驚きました。小学校の時は英語を苦手としていたのに、今は自信をもって小学生に教えていました。小学生も『〇〇君、次回もまたぼくに教えてね』と懇願していまし
た」
「〇〇さんは小学校時代すごく内気な子だったから、ちゃんと小学生に教えることができるのかなと少し不安でした。でも、彼女はちゃんと目をみながら優しい笑顔でコミュニケーションをとっていました。小学校時代に見たことのないそんな姿が見られて、本当に感動しちゃいました」
など、来年度もぜひこの活動を継続してほしいと言ってくれました。

2月には、小学生から感謝のお手紙をもらいました。この活動に参加した生徒一人一人に別々の手紙が渡され、そこには、
「私も中学生になったら、〇〇さんのように英検2級がとれるようにがんばります!」
「ぼくは英語があまり好きではなかったですが、○○君に教えてもらって英語が好きになりました!」
などが書かれていました。

このように、中学生が小学生に勉強を教えるという活動は、中学生、小学生、そして教員すべてにポジティブな側面を提供してくれました。
とりわけ、中学生はコミュニケーション能力が飛躍的に向上し、小学生は中学生となったときの目指すべきモデルができ、そして教員は生徒の大きな成長を感じることができました。

来年度は、付属小出身ではない中学3年生も参加できるようにして、もっと多くの生徒がこの活動に参加できるようにしていこうと考えています。

長くて拙いブログを読んでいただきありがとうございます。

長澤

 

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