新しい教育へ〜長澤佳則〜

教育コンサルタントとしての活動報告をしております

「教員志望の学生の研修会」を見学して!


3回目の投稿である今回は、教員志望の学生さんと交流をして感じたことについて書きたいと思います。

3月16日(土)に日本大学が主催している「全国桜師会」の教員志望学生の研修会を見学しに行きました。

日本大学の教員志望の学生がいくつかのグループに分かれ、それぞれのグループに桜師会の方々(元校長先生や教育委員会事務局を経験された方、現役の教師など)が付き、面接の練習を行っていました。

私は、私立の学校を志望している学生のグループを見学させてもらいましたが、どの学生さんも面接の準備をしっかりとしており、講師の先生からの質問にはきはきと答えていました。

そのグループの講師の先生が私の恩師であったため、私も学生さんにいくつか質問をさせていただきました。

その中で、髪が長い男性の学生さんに、「もしあなたが働いている学校が頭髪服装に関して厳しく、男子生徒に対して『髪の毛が耳にかかっていてはいけない』というルールがあった場合、あなたはどうされますか?もし生徒に『先生も髪の毛長くて耳にかかっているじゃん』と言われたらどうしますか?」と質問したところ、その学生さんは「生徒と同じルールを守ることが生徒からの信頼を得ることにつながると思うため、私は髪を切ります。」と即答していました。

必ずしも教員が生徒と同じルールを守る必要性はありませんが、彼の誠実な回答に私は共感しました。

頭髪や服装に関して生徒に要求することは、社会人である我々教員も守らなければいけないものがあると私は思います。

例えば、私が務めている学校の男子は学ランを着ているため、我々教員は「第一ボタンをとめなさい」と生徒に注意をします。生徒は、「第一ボタンをとめたら苦しいですよ~。」と言い返したりしますが、もしわれわれが「苦しいから」という理由でネクタイを緩めていたら、その生徒は我々の言うことを聞いてくれるでしょうか。また、「元気な声で挨拶をしましょう」、「校歌を大きな声で歌いましょう」と生徒に指導したりしますが、我々教員が挨拶をちゃんとしなかったり、集会で校歌を歌わなかったら、我々の注意が生徒の心に響くことは決してないと思います。

繰り返しになりますが、必ずしも生徒が行うべきことを教員が行う必要性はありません。

しかしながら、教員は「生徒に守ってもらいたいこと」の根底にある理由を理解し、それに応じて、適切なふるまいをしなければいけないと私は思います。

生徒に頭髪や服装のルールがあるのは、身なりを清潔に見せるためです。我々教員もまた、身なりを整えることは社会人として絶対に必要なことです

自分のことを棚に上げて、生徒に厳しくする教師は生徒との信頼関係を築くことは絶対にできません。

生徒にルールを守らせたいのであれば、まずは自分自身がそのルールの意味をしっかりと理解し、その理念を守らなければいけません。

面接練習で学生さんと交流させてもらって、自分自身の服装や髪形、ふるまい、言葉遣いが生徒に悪い影響を与えていないだろうか、と反省をする機会を得ることができました。

日本大学の「全国桜師会」が主催する教員志望学生の研修会が今年の5月にも開催されるので、次回も参加して、学生さんからいろいろな刺激をもらいたいと思いま
す。

生徒の鏡となれる教師を目指して。

長澤佳則 2019年3月19日