新しい教育へ〜長澤佳則〜

教育コンサルタントとしての活動報告をしております

【合格体験記】早稲田大学②(毎週月曜配信)

Kさん 早稲田大学 社会科学部
グローバル入学試験(総合型選抜)合格 2022年4月入学
受験について
・1次選考:書類審査
・2次選考:小論文

他の合格校:国際基督教大学上智大学 総合グローバル学部

 

〇英語の資格は何か取得していましたか?


高校1年生のときにTOFLE IBTで99点とりました。中学校の時にインターナショナルスクールに通っていたため、英語は得意でした。

 


〇総合型選抜で受験しようと思ったきっかけは?


高校1年生のときに友達が河合塾に通っていて、机に向かってずっと勉強している姿を見たときに、自分は別の方法で大学進学したいと考えるようになったからです。


〇課外活動で何か力を入れていたことはありますか?


特に課外活動に力をいれていたことはないですね。

 

〇総合型選抜で自分をアピールする際の強みは何でしたか?


私のバックグランドを強みとしていました。親の仕事の関係でインドネシアとタイに7年ずついて、東南アジアの経済活動に興味関心がありました。特に、経済学でもあまりフォーカスされていないようなローカルな経済学、例えばタイの屋台経済や闇市のようなものを自発的に調べたりしていました。早稲田、ICU上智、全ての志望理由書のベースにタイの経済を置きました。

 

〇タイの経済について志望理由書でどのように書いたのか教えてくれますか?


私が高校1年生ぐらいのときに、タイの政府が屋台の規制を始めました。タイの人達は1日1食は屋台で食べるというデータがある中で、タイの政府は、屋台はこれまで税金を納めてこなかったから国の経済の発展に貢献していない、不衛生で疫病を流行らせたりする場所であるとして規制に踏み出しました。
私はタイの屋台に価値があると考えていたので、どうにか屋台文化を守れないかと考えていました。
早稲田の社会科学部は、学部長が都市デザインの専門家であったので、タイの屋台経済を都市デザインの観点で残していくことができるのではということを志望理由で書きました。
上智開発経済学で特に闇市を研究されている教授がいたので、その方に寄せて、屋台ビジネスの税金問題を解決する手段を研究していきたいと書きました。
ICUも上智と同じようなことを書きました。

 

〇それぞれの大学の教授の論文や本を読んだりしていましたか?


はい。1人の教授につき論文を2本程度は読んでいました。自分が研究していきたい分野に関する論文を中心に読むようにしていました。

 

〇それぞれの大学の小論文試験について教えてください。


ICUの場合は、受験会場で小論文を解くのではなく、テーマが自宅に送られてきて、2000字程度書くものでした。お題は、「科学的に正しいとは何か」でした。
上智は、会場で小論文を解きました。社会問題について自分の意見を述べる形でした。
早稲田の場合は、新聞の社説を要約して、それに対してどう思うかという形でした。

 

〇小論文の対策はどのようにしていましたか?


一日一本小論文を書くようにしていました。添削は自分が通う学校の国語の先生にやってもらいました。

 

〇小論文を書くコツって何かありますか?


私の場合は、どのテーマであっても自分のバックグランドと結び付けて書くようにしていました。自分事として書く方が、読み手に良い印象を与えることができると思ったからです。
例えば早稲田の社会科学部の場合、テーマがヤングケアラーに関してだったのですが、私や私の家族は海外に住んでいたので、日本に住むおじいちゃんおばあちゃんのケアをすることができませんでした。グローバル化が進む中で、そのような家族が増えていくので、ヤングケアラーに頼ることのない社会福祉制度を作る必要性があると書きました。
とにかく自分のバックグランドや原体験を交えながら、自分にしか書けない小論文を書くことを意識しました。
志望理由書は個性を出すもの、小論文は文章力・論理的思考力を表現するものと一般的に言われますが、私は小論文でも自分の個性を出すべきであると考えていました。
志望理由書で書いたことと小論文で書いたことが繋がっていれば、大学側に自分の一貫した考えを伝えることができると思ったからです。

 

ICU上智は面接があったと思うのですが。


ICUはZOOMで面接を行いました。3割ぐらい英語で話した覚えがあります。前半は志望理由書のことや海外で住んでいた時のことを聞かれました。後半では、小論文で書いたことに関して質問をされました。「科学的に正しいとは何か」という問いに対して私は、イグノーベル賞の「猫は液体である」というのを論理的に証明した人を例に出したので、面接官から、「その例はどうやって知ったの?」と聞かれました。
上智大学の方は、2人面接官がいて、1人はニコニコして、もう1人はツッコミをいれる人でした。
聞かれたことは、私のバックグランドと志望理由書のことでした。日本語だけで面接が行われました。


〇他に受験はしていましたか?


慶應義塾大学総合政策学部を受験しましたが、残念ながら落ちてしまいました。慶應のAOでは、自分のやってきたことをPDFで提出しなければいけなかったのですが、高校からの活動ということだったので、なかなかアピールできませんでした。志望理由書でも、開発経済学専門の教授が慶應にはいなかったので、自分としても納得のいくような志望理由書を書くことができていませんでした。

 

〇最後に総合型選抜でこれから受験を考えている人に向けて何かメッセージをもらえますか?


繰り返しになりますが、小論文で自分の色を出すことが大切だと思います。また、自分が読み返して面白いと思わないような小論文は、当然のことながら、読み手である大学側の人達にも面白いと思ってもらえないと思うんですよね。
だからこそ、自分のバックグランドや原体験を小論文に盛り込んで、自分の考えを表現した方がいいと思います。

 

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