新しい教育へ〜長澤佳則〜

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【合格体験記】早稲田大学④(毎週月曜配信)

Yさん 早稲田大学 社会科学部
全国自己推薦入試(総合型選抜)合格 2021年4月入学
受験について
・1次選考:書類審査
・2次選考:小論文、面接


〇合格した大学を教えてください。


早稲田大学の社会科学部に全国自己推薦入試で合格しました。

 

〇資格は何かもっていましたか?


英検2級を高校3年生の第1回目のときに取得しました。

 

〇評定平均は?


4.5ありました。

 

早稲田大学への進学を考え始めたのはいつだったのですか?


小学生のときです。私は幼少期からテニスをやっていて、スポーツが好きでした。テレビで大学のスポーツを観戦していた時に、早稲田大学の存在を知り、「頭もよくてスポーツも強い大学」として私の頭に刻まれて、そこから将来は早稲田大学に行きたいと思うようになりました。

 

〇社会科学部を全国自己推薦入試で受けようと思ったのも比較的早い時期からだったのですか?


もともとは一般受験で社会科学部を目指していました。全国自己推薦入試の出願締切の5日前になり、社学を受験するチャンスは多ければ多い方がいいと思いまして、急遽自己推薦での受験を決めました。
また、たまたま部活動や生徒会での活動実績があり、それらが出願条件を満たしていたので、自己推薦で受験ができました。

 

〇どのような活動実績があったのですか?


所属していたテニス部では部長、生徒会では副会長を務めていました。
テニス部では全国大会に出場しました。


〇志望理由書ではどのようなことを書きましたか?


テニス部での自分の成績のことを強調するのではなく、部長として取り組んできたことを書きました。
バリバリテニスをやってきた人と初心者の人に溝があったので、その溝を埋めるためにいろいろな人の力を借りながら試行錯誤したことを書きました。
また、志望理由書を書いていた時は教師になることを目指していたので、そのことも書きました。
自分一人では難しいことも、他者との協働であれば新しいものを作ったり、問題解決もできることを子供たちに伝えていきたいという思いも書きました。

 

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〇面接ではどのようなことを聞かれたのですか?


まず最初に、大学に入ったらどんなことをしたいですかと聞かれました。
早稲田大学にスポーツ新聞部というのがあるので、そこに所属してプレイヤー以外の観点でスポーツに携わってみたい、とにかく新しいことにチャレンジしてみたいですと答えました。
あと、「コロナで海外からの入国を制限しているけど、それについてどう思うか?」とか「紛争をなくすためにあなたは何ができますか」というような志望理由書とは全く関係のない質問もされました。

 

〇ちなみに「紛争をなくすために何ができますか?」という質問に対してどのように答えたのですか?

 

紛争の根底には文化的な違いがあると思うので、異文化理解、異文化共生というのも教師になって子供たちに伝えていきたいと答えたと思います。
当時、小論文の時事問題対策として毎日新聞を読んでいたので、その情報を自分の話に混ぜ込みながら話をしました。

 

〇小論文ではどのような問題が出ましたか?


コロナを経験して、その経験をポジティブに捉えてどのように未来へ繋げていけるかという感じの問題だったと思います。

 

〇どのように答えましたか?


「リモートワークが進んだことで、子育て世代の女性も働きやすい環境になっていくと思う」ということを書きました。

 

〇小論文の対策はどのようにしましたか?


1次の書類審査が通って、急いで小論対策を始めました。ある塾の小論文講座に申し込んで、書いたものを5回ぐらい添削をしてもらいました。
あとは、毎日新聞を読んでいたことも対策になっていたと思います。朝に新聞の全ての面を読んでいました。また読んだ新聞記事を基に、親と時事問題について議論するようにしていました。私は寮生活をしていたので、夜に親に電話をかけて、話をしていました。そうすることで、ただ時事問題を知っているだけでなくて、その問題に対して自分の意見考えるようになりました。


寮で暮らしている人達で受験勉強をしている人はほとんどいなかったので、9時ごろに寝て、皆が寝静まった2時ごろに起きて勉強をするようにしていました。

 

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【合格体験記】慶應義塾大学⑤(毎週月曜配信)

Kさん 慶應義塾大学 総合政策学部(定員150名)
AO入試(総合型選抜)合格 2021年4月入学
受験について
・選考:書類審査、プレゼン動画

 

〇合格した大学を教えてください。

 

私は慶應義塾大学総合政策学部に合格しました。


〇通っていた高校で総合型選抜で大学を目指している生徒はどのくらいいましたか?


私が通っていた高校は、比較的推薦入試で大学へ行く生徒が多かったです。あと海外大学に進学をする生徒も多かったです。

 

〇海外へ留学はしていましたか?


私は高校1年生の夏から高校2年生の夏まで海外留学していました。10か月間、カナダのバンクーバーにいました。

 

〇留学先ではどのようなことをされたのですか?


カナダには日本人留学生が他にもいたのですが、私は「留学中は絶対に日本語を使わない」と自分でルールを決めて、英語で様々な国の人達とコミュニケーションをとっていました。
あとは現地のビジネスクラブに所属したり、現地の高校生とダンスグループを結成して、いろいろと活動していました。

 

〇ビジネスクラブでは具体的に何をしていたのですか?


カナダの職人さんが作るガラスのストローを販売していました。当時カナダは、プラスチックのごみ問題に取り組んでいたので、プラスチックストローに代わるガラスのストローを広めることでプラスチック問題を解決しようと、学生チームで動いていました。この活動が州から認められて賞を頂きました。

 

〇留学から帰ってきてからはどのようなことをしていたのですか?


仲が良かったトランスジェンダーの同級生が学校生活でストレスを感じないように、留学する前から学校のルールを変えるための活動をしていました。具体的には、学校の先生方に、着たい制服が着れるように校則を変更できないかと相談に行っていました。
カナダに留学に行って、日本人の「多様性」に関する考え方が遅れていることを痛感しました。カナダで多様性がどのように尊重されているかを、写真や文章で記録をとり、その資料を基に、留学後に同級生と学生団体を立ち上げて、学園祭でLGBTQに関するワークショップを開きました。当時はLGBTQという言葉がまだ多くの人に知られていなかったので、LGBTQの人達がどのような気持ちで社会を生き抜いているのかをワークショップを通じて啓蒙していました。

 

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〇志望校を決めたのはいつだったのですか?


もともとは早稲田大学国際教養学部に行きたいと思っていたのですが、高校3年生になってから慶応義塾大学の総合政策学部を受けようと思いました。
私の時は慶應SFCは夏入試と秋入試があって、夏に落ちてしまっても秋入試に出願することができました。結果的には夏入試で私は合格できたのですが、不合格になってしまった時のために秋入試での志望理由書作りもしていました。夏入試で出願したものとは少し変えています。
また、早稲田大学国際教養学部AO入試で出願をしました。試験前に慶應SFCが決まっていたので、実際は試験を受けてはいません。

 

〇出願時に英語の資格は何か持っていましたか?


留学から帰ってきてから、いろいろ対策をしてTOEFL iBTで98点、英検準1級を取得しました。

 

慶應義塾大学に出願した志望理由書にはどのようなことを書きましたか?


一番最初に書いたことは、慶應で学びたいことよりも、実現したいことを書きました。自分の夢みたいなものです。

その当時は、ダイバーシティー(多様性)のことを常に考えていたので、ユニバーサルデザインを具現化したいと書いたと思います。ユニバーサルデザインは、マイノリティーや個性を持った人たちの方が、発想力豊かに考えることができると思うので、そのような人達と協力して社会を作っていくデザイン会社を作りたいと書きました。
なぜこのような考えに至ったのかというところで、高校時代のLGBTQの活動のことを書いたりしていました。
なぜ慶應SFCかということに関しては、鈴木寛先生のゼミに所属したいということを書きました。

 

〇なぜ鈴木寛先生のゼミに入りたいと思ったのですか?


鈴木寛先生の「熟議」に関する記事を読んだときに、「これだ!」と思いました。「自分の属するコミュニティの問題について、当事者として考え、意見を出し合い、解決策を考える取り組み」、これこそ私が大学でやっていきたいことだと思いました。
そこから鈴木寛先生のことをいろいろと調べて行く中で、ゼミ生の人たちがとにかく行動をベースにして学びを深めていっていることを知って、自分のスタイルに似ていたので、鈴木先生の元で学びたいと思いました。

 

〇実際に鈴木寛先生の本を読んだりしていましたか?


とくに読んでいません。慶應SFCの他の先生の本や論文等も読んでいませんでした。

 

〇その他慶應の出願で意識したことはありますか?


自由記述の方で、自分の強みであるデザイン力を示すために、A4の紙2枚を1枚と見立ててそこに自分の強みに関しての資料を作りました。
任意提出書類では、高校時代にたくさんプレゼンをしていたので、そのプレゼン資料、主にジェンダー問題に関するものだったのですが、それを提出しました。
部活動のこと、学業のこと、留学のこと、ジェンダーのこと、この4点にまとめて提出しました。

 

慶應義塾大学のAO入試で受かるためには何が大切だと思いますか?


同級生でも慶應のSFCを何人も受けているのですが、不合格になってしまっている人がほとんどでした。
入試後にその子たちの志望理由書をみせてもらったのですが、きれいな言葉でまとめられていて、本音の部分があまり見えてこないように感じました。
実際に慶應の先生方も言っていたのですが、志望理由書が本音で書かれているかどうかが大切だそうです。
先生曰く、文章を読めば、それが本音かどうかすぐにわかるそうです。
また、SFCでも総合政策学部環境情報学部では求められている志望理由書が異なっていると思います。
総合政策学部は、「社会課題を自分の思いと行動力で解決したい」という書き方でいいと思うのですが、環境情報学部は、研究テーマをきちんと定めて先行研究もたくさん調べていることを志望理由書に書かなければいけないのかなと思います。「自分がこれまでこういう研究してきて、世界ではここまでわかっている。だから自分はこういう方法で大学に入って解決していきたい」ということを書かなきゃいけないのかなと。
総合政策学部では、やってきた「行動」が大切。
環境情報学部では、やってきた「研究」が大切。
私はそう思います。

 

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【合格体験記】早稲田大学③(毎週月曜配信)

Mさん 早稲田大学 社会科学部
全国自己推薦入試(総合型選抜)合格 2021年4月入学
受験について
・1次選考:書類審査
・2次選考:小論文、面接

他の合格校:立教大学経営学

 

〇合格した大学を教えてください。


早稲田大学の社会科学部と立教大学経営学部を総合型選抜で合格しました。

 

〇大学受験を意識し始めたのはいつですか?


高校3年生になる時ですかね。実際に動き始めたのは7月頃でした。というのも、毎年全国大会に出場するバスケ部に所属していたので、バスケに集中していました。

 

〇何か部活以外での活動はしていましたか?


特に何もしていませんでした。
ただ学校の勉強は一生懸命取り組んでいたので、評定平均は5でした。
また、英語検定は高校3年の第1回目で2級を取得しました。

 

〇一般受験は考えていたのですか?


全く考えていませんでした。
その代わり、推薦入試で大学に行けるように、普段から学校の勉強はしっかりやっていましたね。

 

〇塾には通ってましたか?


塾には通ったことはありません。
小学校からバスケをやっていて、中学校もバスケの強豪校に行っていたので、受験勉強のために塾に行くということはしていませんでした。

 

早稲田大学の社会科学部を受験するにあたってどんな取組をしていましたか?


社会科学部は小論文試験があるので、その対策をしました。
まず初めに、過去問に取り組みました。過去問3年分は早稲田のホームページ上にあがっていたので、それをダウンロードして小論文を書きました。
書いたものは学校の国語の先生に添削してもらいました。
あと、その国語の先生が小論文対策の本を貸してくれたので、それを使っていましたね。
また、早稲田の社学は時事問題がテーマとなることが多いので、『文藝春秋オピニオン 2020年の論点100』を買ってきて、メモとりながら読んでいました。

 

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〇志望理由書ではどのようなことを書きましたか?


社学の志望理由書では、「今まで頑張ってきたことを踏まえて社会科学部で何を学びたいか」ということを書かなければいけませんでした。
私が所属していたバスケ部には日本語が喋れないナイジェリアからの留学生がいたので、その子とのコミュニケ―ションを通じて学んだことを、社会科学部でさらに深めていきたいと書きました。
ちょうど社会科学部に異文化コミュニケーション論を専門とされている教授がいたので、その方のことを調べたり、異文化コミュニケーション論について本を読んだりしました。
調べていく中で、異文化というのは、「国の違いだけでなくて、隣人ですら異文化の違いがある」ということを知ったので、バスケ部内での「異文化」によって生じる問題も言語化しました。

 

〇面接ではどのようなことを聞かれましたか?


志望理由書のことについて聞かれました。
一番印象に残っているのは、「志望理由書にコミュニケーションのことについて書かれているけど、対面とオンラインでのコミュニケーションの違いは?どうやったらオンラインでのコミュニケーションを対面のコミュニケーションに近づけることができると思う?」という質問でした。
ちょうど面接試験前にVRに関するニュースを見ていたので、VRを使えば対面のコミュニケーションに近づけることができると思いますと答えました。それ以上のツッコミはありませんでした。

 

立教大学経営学部のお話も聞かせてください。


1次試験では、志望理由書と高校時代の実績が見られました。
あと、英検2級程度のスコアが必須でした。
2次試験は面接だけでした。面接では日本人と外国人の面接官がいました。

 

〇志望理由書はどのようなことを書いたのですか?


「なんで経営学部で学びたいのか」というところをしっかりと書きました。
高校のバスケ部のときに課題を感じていた「チームをまとめる力」を、経営学部でリーダーシップに関して学ぶことで解決策を模索していきたいということを中心にしていました。
また、「将来スポーツ関連の企業に入って営業や企画の仕事をしていきたい。そのためにも立教でプレゼンスキルを身につけたい」とも書きました。
あと、組織のモチベーションをどう上げていくのかに興味があったので、組織行動論のゼミにも入りたいとも書きました。
チームスポーツと経営学は親和性が高いので、部活と経営学を結びつけて書くのは比較的簡単でした。
これらの立教で学びたいことの情報は、ホームページやパンフレットから得ました。
ちなみに立教の志望理由書は2000字だったので、部活での出来事を長々と書きました。悔しかったという感情とかも盛り込みました。

 

〇面接に関しても、もう少し教えてくれますか?


面接は10分ぐらいで終わりました。英語での質問は2つされて、そのうちの1つは、「外国に行ったと書いてあるけど楽しかった?」という質問でした。
志望理由書で、高校のバスケ部で中国遠征をして異文化コミュニケーションを経験したということも書いていたのでそのような質問が出たのだと思います。
英語面接の対策はしていたのですが、すごく緊張していたので、「楽しかったです」程度のことしか答えることができませんでした。
もう1つの質問は、「なんで立教の経営なの?」という質問で、私は立教大学オリジナルのリーダーシッププログラムに興味がありますと英語で答えました。
日本人の面接官からは、今までリーダーシップを発揮した経験を教えてくださいと質問されました。
圧迫面接ではなかったです。

 

〇総合型選抜で受験する上でやっておいた方が良いことってなんだと思いますか?


何事にも自分の意見を言えるようになっていた方がいいので、何かニュースを見たら自分の意見を考えるようにした方が良いと思います。それが小論文対策につながると思います。

 

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【合格体験記】順天堂大学(毎週月曜配信)

Iさん 順天堂大学 スポーツ健康科学部
総合型選抜 合格 2021年4月入学
受験について
・選考(当時):書類審査、筆記テスト(小論含む)、面接

 

〇合格した大学を教えてください。

順天堂大学のスポーツ健康科学部に合格しました。

 

〇高校時代の活動について教えてください。


高校2年生の夏にAO入試の対策塾に入ったことで、周りの高校生が学生活動をしているのに気づいて、自分も何か学外で活動をしなきゃと思うようになりました。
私はサッカー部に所属していたので、サッカーに関わる活動をしたいと思い、慶應SFCの学生が設立した「大学サッカーを盛り上げる」団体に所属することになりました。
その団体に所属しながら、国際人権団体ともコラボすることになりました。「日本の部活動の悪しき伝統」について私がインタビュー受けることになり、その動画がフィンランドの国営放送やドイツのテレビで放映されました。
また、「監督が怒ってはいけない大会」を提唱している元バレーボール全日本代表選手である益子直美さんをお呼びして、イベントを開催するなどを行っていました。

 

〇高校3年生の時も活動を継続されていたのですか?


続けていました。例えば高校生向けの進路相談会であったり、Eスポ―ツ版の大学サッカーリーグを企画していました。高校生でこの団体に所属していたのは自分だけでした。大学生がメインの学生団体に所属して様々な活動をしていたことで、いろいろな方々とお知り合いになることができました。

 

順天堂大学スポーツ健康科学部に進学先を決めた理由は何ですか?


順天堂大学を決めた理由は、スポーツ界で影響力を持っている教授が多くいらっしゃることが一番の理由です。スポーツ庁の発足に伴い初代長官に就任した鈴木大地教授がいらっしゃるのもすごく魅力的でした。

 

〇試験形式は?


私が受験したときは、書類審査と小論文を含む筆記試験、面接でした。
筆記試験では、スポーツに関わる歴史や知識の問題とスポーツに関わるテーマの小論文を解きました。
面接では、事前に課題として出されていた高等学校の「体育理論」に関して発表しました。

 

〇志望理由書はどのように書きましたか?


私が特に意識したことは、なぜ順天堂大学のスポーツ健康科学部でなければいけないのかというところを明確に書こうとしたところです。
順天堂の志望理由はいくつかありますが、一つは部活動のあり方というところに問題意識があったため、元スポーツ庁長官の鈴木大地教授のもとで、学校部活動の今後のありかたを学びたかったこと。また、強豪校に選手が集まりすぎてチームと選手のミスマッチが生じていることに対しても問題意識があり、そのミスマッチを防ぐことができるようなサイトやアプリを作成したと思っていたため、スポーツビジネス専門の教授から学びたいと書きました。

 

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〇高校での競技実績がないと受からないと思いますか?


取り組んでいた競技で目覚ましい実績がなかった人も同級生にいるので、必ずしも競技実績がないといけないわけではないと思います。自分のように、スポーツにおいて社会課題を感じてアクションを起こしていれば、合格することはできると思います。
一方で、トップアスリート特別選抜で受験するような人は、オリンピックやプロを目指すような人達ばかりなので、競技実績は大切になるかと思います。

 

〇総合型選抜対策塾ではどのようなことをやっていましたか?


高2の夏に入ったときは、一つのテーマをもとに議論をしたり、総合型選抜を受ける上での自分自身の探究テーマを決めるために先生と話し合っていました。1対1の時もあれば、先生1人に対して複数の生徒の時もありました。
高校3年生になってくると、小論文対策や面接対策をしてもらっていました。

 

〇教材はありましたか?


特に教材はありませんでした。基本的に総合型選抜で合格した大学生が先生なので、その人達が大学の授業やゼミで学んできたことを題材にして議論したりしていました。

 

〇高校時代に学生活動を行ったことで自分の考え方がどのように変わりましたか?

 

興味関心があることに対して、行動を起こすという考えが格段に伸びたと思います。

話してみたい人に連絡してアポどりをすることは、学生団体に所属していなかったらやっていなかったと思います。ある企業の社長とお話することができましたが、社長に対してどのような文章を書けば会って話を聞くことができるかを試行錯誤しながら文章を作っていました。

今振り返ってみてもとても貴重な経験をしていたなと感じています。

 

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【合格体験記】慶應義塾大学④(毎週月曜配信)

Hさん 慶應義塾大学 総合政策学部(定員150名)
AO入試(総合型選抜)合格 2021年4月入学
受験について
・選考:書類審査、プレゼン動画

 

〇合格した大学を教えてください。

 

私は慶應義塾大学総合政策学部に合格しました。

 

〇英語に関して何か資格を持っていましたか?

 

準2級を取得していましたが、調査書にはあえて書きませんでした。

 

〇他にどこの大学を受験していましたか?


関西大学の社会安全学部をAO入試で受けていました。1次試験は合格したのですが、2次までに慶應が合格していたので、関西大学は辞退しました。

 

〇どんな高校生活を送っていましたか?


私は定時制学校に通っていて受験は高校4年生の時にしています。
小学生のころからバイオリンをやっていて、高校生の時は学校外のオーケストラ団体に所属していました。
ですので、高校3年生の途中までは音大を目指していました。

 

〇音大から慶応義塾大学の総合政策学部に切り替えたきっかけは何でしたか?


高校3年生の4月に防災に関する講話があって、そこで東日本大震災の時に多くの障害者や高齢者が逃げ遅れて亡くなってしまったことを聞いて、防災のことに興味を持つようになりました。というのも、自分自身も中学生の時に起立性調節障害を持っていて、ベットから起き上がることができないという経験があったので、「大震災が来たら自分と同じ境遇の人も逃げ遅れるのでは?」ということを考えるようになりました。
そこから防災のことを調べるようになり、大学でも防災のことを学び続けたいと思うようになり、慶應SFCを目指すようになりました。

 

〇具体的に防災に関してどのような探究学習をしていったのですか?


内閣府が出している防災白書をネットで見ていました。防災白書で、自分のような起立性調節障害を抱えている若者がしっかりと想定されているかを確認しながら読み進めていました。
また、防災士の資格も取得したり、防災関連の団体が主催するツアーにも参加しました。福島に2泊3日で学びに行ってきました。
学校の修学旅行で北海道へ行ったときも、北海道の防災に関して自分で調べて、探究をしていました。
高3の冬からAO対策塾に通い始めたのですが、そこの先生が自分の探究学習の壁打ち相手になってくれて、探究をより深めていくことができました。

 

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〇どのように深めていったのですか?


最初は、「災害時の人権問題と避難所内の問題を建築デザインの視点で解決する」ということを大学に入ってからやっていきたいと思っていたのですが、塾の先生が、「あなたのアイデアの実現可能性は何パーセントぐらいなの?」「果たしてその解決策で根本的な問題は解決されるの?」というツッコミをしてくれたことで、自分の考えが机上の空論であることを痛感しました。
そこから実際に災害現場に携わる人にインタビューをしに行きました。防災科学技術研究所のシンポジウムに参加して、会が終わった後に話を聞きに行ったり、企業の防災対策フェアーのような展示会に足を運んでいろんな企業に話を聞いたりしました。
また、そういう集まりに参加するとたいてい官僚の方やNPOの方もいたりするので、自分から積極的に声をかけて話を聞くようにしました。
様々な視点で防災について考えることができるようになったことで、自分の防災に対する考え方も変わっていきました。
また、Googleスカラーで防災に関する論文を読んでいると、行政法統計学のことが論文中に出てきて、全然理解できなかったので、そういったことも大学で学びたいと思うようになりました。

 

〇最初に立てた課題設定からどのように変化していきましたか?

 

探究を深めていったことで、最初に考えた課題設定が、いかに抽象的で、自分事からかけ離れたものであったかを知ることができました。本気で自分の課題解決策の実現可能性をあげるのであれば、社会課題を解決することによって救われるターゲットを絞る必要性を感じました。ターゲットを絞ることでより具体的なアクションを起こすことができるようになったと思います。

 

慶応義塾大学総合政策学部の志望理由書で意識したことはありますか?


冒頭を小説っぽくして、読み手に感情移入してもらえるように工夫しました。
さらに、「なぜ私がその課題解決をしなければいけないのか」を力強く書きました。
というのも、慶応義塾大学の総合政策学部は特に、「課題解決のプロの育成」を掲げているので、自分は課題解決のためにアクションを起こせる人間であることをしっかりとアピールしました。
また、大学で学びたいこととして、立法や行政、NPO社会学など、防災に関わる幅広いことを学んでいきたいと書きました。

 

〇総合型選抜で合格するために必要なことは何だと思いますか?


個人的に思うことですが、高校ではとにかく自分の興味関心を尖らせることが必要だと思います。
尖ってくると自分の限界を感じるようになって、近接する学問領域を学んでみたいと思うようになります。
それが大学で学ぶ理由に繋がってくると思うので、まずは自分の興味関心をもとに探究学習をしていることが重要だと思います。

 

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【合格体験記】東京大学②(毎週月曜配信)

Tさん 東京大学 文学部(定員10名程度)
学校推薦型選抜(公募)合格 2022年4月入学
受験について
・1次選考:書類審査(論文6000~8000字)
・2次選考:小論文、面接(プレゼンあり)

他の合格校:慶應義塾大学 環境情報学

 

〇合格した大学を教えてください。


AO入試慶應義塾大学環境情報学部、学校推薦型選抜で東京大学文学部を合格しました。


〇どんな高校生活を送っていましたか?


在籍していた学校に社会部があり、社会部に入って様々な活動をしていました。

 

〇具体的には?


私は特にジェンダー問題について関心があったので、LGBTQの活動に参加したり、学生団体を立ち上げたて、LGBTQの議員さんにお話を伺ったりしながら活動をしていました。

 

〇どうしてジェンダー問題に関心を持つようになったのですか?


同じ社会部にノンバイナリージェンダー(自分で認識している性が、男性でも女性でもない)の友達がいて、その子と話をしているうちに、何事も2分化して考えることに問題があるのではという考えに至りました。
探究活動での情報収集は、Twitter(現X)を使っていました。LGBTQの活動を行う最前線の人や、ジェンダー問題を研究している教授などをフォローして様々な意見や考えを学びました。

 

〇アウトプットの場は?


社会部で研究発表のような機会があるので、そこで自分が探究してきたことの発表をしていました。

 

〇何か資格や実績はありますか?


英検準1級は取得していました。留学経験等はありません。

 

〇受験を意識し始めたのはいつですか?


高校1年生ですかね。社会部の顧問の先生と話したり、社会部での活動を通じて、慶応義塾大学のSFCで学びたいと思うようになり、高1の途中からAO対策の塾に通うようになりました。塾では毎回小論文を書いていましたね。

 

慶応義塾学情環境学部のAO入試の方が東大の入試よりも先にあったと思うのですが、どんな準備をしましたか?


情報環境学部には、デザインを用いて社会課題の解決を実践している教授陣がいるので、2000字の志望理由書や任意提出資料では、アートを用いてLGBTQの問題を国民に考えさせたいということを書きました。具体的には、トイレの「男性/女性」という表記を「犬好き/猫好き」に変えてみることで、日常的に刷り込まれた「男性/女性」という価値観に疑いの目を向けさせることができのではないかという提案などをしました。実際に学校でや所属していた学生団体でワークショップを開き、このようなトイレがあったらどうなるかという話合い等もしたので、参加した人の意見も志望理由書に載せました。また、すでに日本社会にあるオールジェンダートイレを数か所訪れ、本当にトランスジェンダーが使用しやすい構造になっているのかを確認しに行きました。証拠の写真もとって、任意提出書類に入れました。

 

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慶應の面接はどうでしたか?


聞かれたこととしては、「君が大学に入ってやりたいことをもっと具体的に教えて」や「宗教的な問題でトランスジェンダーを受け入れない場合はどうするのか」などがありました。正直、宗教的な知識はその当時持ち合わせていなかったので、面接官に対してそのことを正直に伝えた上で、「寛容と不寛容」という視点でトランスジェンダーを受け入れられない人達へのアプローチ方法を答えました。

 

東京大学文学部はどのような準備をしましたか?


東大文学部は8000字の論文を提出することが義務付けられていたので、論文作成に時間をかけました。慶應SFCはどちらかというと行動力のある学生を求めていますが、東大は研究者を目指す学生を求めているように感じていたので、かっちりとした学術論文を書くことを意識しました。日本のトイレにおける性の歴史について先行研究等を集めたり、東大にセクシャリティの歴史社会学を専門とする教授がいるのでその方の本や論文を読み、参考文献として書きました。

 

〇東大の面接はどうでしたか?


私の志望理由書に対して鋭いツッコミがありましたが、それに対して論理的に答えたら、それ以上のツッコミはありませんでした。面接官は、受験者が論理的に答えることができるのかを審査しているのだと思います。

 

〇総合型、学校推薦型選抜で合格するために必要なことは?


自分に正直になり、与えられた正解ではなく自分なりの正解を持とうとすることが大切だと思います。また、小論文の対策は絶対に必要ですね。論理的に書く訓練をしていれば、面接のときにツッコミを入れられても、上手く答えることができるようになるので。

 

 

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