Tさん 東京大学経済学部(定員10名程度)
学校推薦型選抜(公募)合格 2021年4月入学
受験について
・1次選考:書類審査
・2次選考:面接(口頭試問あり)
〇受験した大学を教えてください。
AO入試で慶應義塾大学総合政策学部を、学校推薦型選抜で東京大学経済学部を受験して両方とも合格しました。
〇どんな高校生活を送っていましたか?
高校1年生のときにエコノミクス甲子園に出場していました。
金融や経済に関してのクイズ大会で、県大会で優勝して、全国大会に出場しました。
〇なぜエコノミクス甲子園に出ようと思ったのですか?
学校の先輩からその大会のことを聞いていたのと、経済に関して興味関心があったからです。
父親が経済学を専門的に研究していた人だったので、家に経済学の本がたくさんあり、小さいころから経済に関して興味関心がありました。
〇その他にはどのような活動をしていましたか?
通っていた学校が、論文を在学中に書くことを卒業単位に組み入れていたので、どうせ書くのであれば海外でリサーチしてすごいものを書きたいと思い、高校2年生で留学に行きました。
〇どこの国に行ったのですか?
ガーナに1か月ぐらい留学していました。アメリカとかイギリスだと自分の中でのインパクトが弱かったので、どうせなら皆が行かないような国に行こうと思い、ガーナに行くことを決めました。留学エージェントのサイトでガーナ留学を見つけて、興味を持った感じです。
〇論文のテーマは?
論文のテーマを決めるために、ガーナに関する文献をネットであさっていたら、「マーケットマミー」という個人で小売業を営む女性商人のことを知りました。女性中心に流通経済が行われている国は珍しかったので、研究テーマを「マーケットマミー」にしました。
実際にガーナでは、マーケットマミーの方々にインタビューをしました。
また、留学エージェントからのミッションもあり、2日に1回、ガーナの中学校に行って、地元の中学生に2時間、西洋の人権の考え方を英語で授業していました。プリントなども自分たちで用意していました。
〇留学後は?
県内の高校生で、課外活動を積極的に行っている人達を集めて、高校生でもいろいろな活動ができるということを紹介するイベントを開催しました。地元紙にアポを取って、自分たちのイベントのことを話し、新聞にイベントの告知をしてもらいました。おかげさまで来場者は400人近くになりました。
この取組をストーリー化してマイプロジェクトアワードに出場したところ、地区大会で最優秀賞を頂き、全国大会に出場することができました。
〇大学受験に関してはいつから考え始めましたか?
マイプロジェクトアワードへの全国大会出場が決まったことで、慶應義塾大学のAO入試や東大の学校推薦型選抜で勝負できると考え始めました。
〇入試に向けてどんな準備をしましたか?
慶應義塾大学の総合政策学部は「課題発見・解決」の力を学生に求めているので、ガーナのマーケットマミーの論文を課題解決型の論文に修正しました。ただのリサーチ論文ではなく、マーケットマミーの問題点を発見し、解決策を提示するものに変えました。
教養がしっかり学べる東京大学を第一志望にしていたため、共通テストの対策もしていました。
〇英検は?
高校2年生のときに準1級を取得しました。
〇東京大学での面接試験について教えて下さい。
東大の面接は口頭試問もあり、私の場合は英語と数学の問題が面接の場で出されました。
英語は英字新聞を出されて、その場で音読と要約をするように指示されました。
数学の問題については、面接会場にホワイトボードがあり、そのホワイトボードに問題を解くように指示されました。問題のレベル的は共通テストよりも少し難しい程度です。難問を解かせるというよりも、導出過程を見られるという感じです。問題を解き終えた後に、面接官から「ここはどうしてこのような方法を用いたのか?」というような質問をされました。
〇その他面接で聞かれたことはありますか?
提出書類として、私はガーナのマーケットマミーに関する論文を提出したのですが、その論文について質問されました。その質問が自分の想定していたものとは異なり、鋭い批判であったため、上手く答えることできず、正直「落ちた」と思いました。
〇合格する上で大切なことは何だと思いますか?
正直、実績や単純な頭脳勝負では推薦での合格は難しいと思います。自分がこれまでやってきたこと、これからやっていきたいことに対してどれだけ情熱を持てているのかをしっかりと伝えることが大切だと思います。
私の場合は、ガーナでの経験を通じてより経済学に興味関心を深めることができました。また、深く探究してきたからこそ、大学でしか学べないものがあるということを知ることができました。
学びへの情熱が大切だと思います。
【総合型選抜対策 無料相談はこちら】